キャンプ椅子を買い替えたので性能をインプレする
前置き
親父が昔から持っているカーミットチェアに憧れ、他社の廉価版カーミットチェアを買ってみたものの、本家に比べ、重くて大きいのでバイクに積むには中々敷居が高く、そろそろ新しい椅子が欲しいと思っていた。
以前から自宅デスクでも使えるキャンプ椅子を探していたので、家の机の高さにあったミドルチェアか、買うことを諦めようかと検討していたら見つけた変形椅子。なんとこのモデル、ミドルチェアとローチェアどちらにも変形することが出来る。
対抗馬としては同じく高さ調節機能があり、値段も近いコールマンの3wayチェアだろうか。あちらに比べるとネームブランド、収納時のコンパクトさで劣るが、アイアンとウッドのデザインが気に入ったので問題は無い。耐久性は使用レビューがあまり見当たらないので、今後自分で確かめるしかない。
<格納状態の評価点>
既に個性爆発してる形状をしている。専用の袋は無し。付属のベルトで足のフレームに全部帆布やパーツはすべて結びつける。
変形できるのでコイツはローチェアでもあるのだが、ひじ掛け付きミドルチェアの格納サイズで460×156×400mmというサイズはあまり見かけない。
数字だけで見ればそこそこ優秀な方だが、この独特すぎる形状のせいでシンデレラフィットするバッグを探すのは困難だろう。
しっかり調べない私が悪いのだが、前の記事でなんでも入ると豪語していたドッペルギャンガーの大容量バッグにもあと少しで入らない。
長物には強いが、口が狭いためか正方形に近いギアとは相性が悪い。そのままバイクに積むか、新たに鞄を新調する必要があるだろう。
<使用形態の評価>
最近流行のローチェアに比べて座面は平ら。座面が背面に向かって沈んでいく斜めタイプのローチェアはだらっと座れるが、デスク作業しにくいので、そこはむしろ好都合。
腰に負担もかかりずらいので腰痛持ちにもありがたい気がする。
ステンレス、木材を中心に構成されているので、風に飛ばされる心配もないだろう。その分重いが。
アウトドア用椅子としてのすわり心地は中~中の下と言ったところ。
個体差、使用者の体格、姿勢にもよるかもしれないが、ゆったりと背もたれに体重を預けると背面の帆布の張りが弱いのか、画像赤丸部分のパイプフレームが背骨にめり込む。痛くは無いがあまり休まる感じはしない。チェアカバーやクッション、パイプカバーで保護すると多少軽減されると思うので今後、購入予定。
たくさんの金属、木製パーツが組み合わさってかっちりしているので、体重をかけた時に生じる木製やスチールのしなり、たわみを感じにくい気はする。この辺がすわり心地の良さを感じにくい影響になっていると思われる。
肘置き。長さ30㎝、幅3㎝とやや小ぶり。カーミットチェア等とほぼ同じ。収納時のコンパクトさを優先した結果だろうか。ゆったり肘を載せる用ではない。
バリや磨き残しこそないが、カドを丸める角度が4角で微妙に違っており、ひじの置き心地が妙に悪い。これは個体差かもしれないが、ここはDIYで作り変える予定だ
座面。広さは自分にとっては十分以上。尻を包み込むというよりは乗る感が強い(固く感じる)。
座ったときに足ベルトの張り具合でぐらつきがだいぶ違うが、次の項目で触れる
<変形機構の評価>
この椅子の目玉とも言える機能。
ローとミドルの変更は下部の二本の鉄の棒をロー、ミドルとそれぞれの穴に差し替えて足の高さを調節、ベルトで補強を行う。
ベルトの使い勝手が悪いので、家にあまっていた別のベルトに換装した。
固定しなくても座れるが横にグラグラするので、固定は必須と思われる。
一度しっかり固定できれば、ロー、ミドル共にぐらつきの少ない椅子になる。
組立の難易度については説明書を見るまでもなく簡単。本体自体の重さはあるものの、ヘリノックス系のチェアに比べると座面を張るのにパワーが不要なので奥さんには好印象だった。
<その他の評価点・メリットについて>
書き綴ったのを見返してみるとプラスマイナスが3:7くらいの評価をしているように見えるが、この椅子にしかないメリットは確実にある。と思いたい
【多用途】
自分のように家と外で使いわけたり、キャンプスタイルをローからミドルに変更したい場合、この椅子だけ買い替えなくてもいい。
また、最近流行のソログルキャン(ソロ用ギアを持ち寄ってグループキャンプする事)の際にスタイルの異なる他のキャンパーにあわせて高さが変更出来る点は評価できる
【個性】
まず持っている人を見たことが無い。個性を主張したいキャンパーならもって損は無いだろう。
【拡張性・メンテ性】
人によってはメリット足りえないだろうが、個人的にはここが一番のメリットだった。
各パーツを固定する部分のほぼすべてがM4~8のボルト、ビスを使用していることである。
リベット加工や溶接を多用しているキャンプギアをカスタム・補修する場合、パーツ交換のためにドリルや、サンダーを使用したりしなければならない。*1。
可動部位のパーツがカシメ加工がされていた場合などは最悪で、ガタツキがきたり、ゆるゆるになってもリベット加工し直すしかないが、この椅子は一般的なIKEAの組立レベルの工具があればバラバラにできるし、増し締めも可能だ。
どういったものであれ、気に入ったものは長く使いたいし、使いやすいようにカスタムしたいので、ここは非常に好感が持てる点だった。後日カスタマイズしようと思う。
<総括>
思ったより小さくないし、軽くも無いが、個性爆発している椅子。思い付きで買うには勇気のいる値段設定であるが、多用途な椅子といったところ。私は気に入ったので良しとする
<記事出てきた商品>
今回紹介した椅子。万人に勧めるかという点で言うなら微妙だが、個性的な椅子が欲しい人は是非
*1:コールマンチェアの帆布張り替え品でドリルを使用するものも存在する。